親子の絆

24歳で家を出て独り立ちした娘、久々に帰ってきた。
というよりは親のウェッブサイトを手伝ってもらうために私が呼んだ?!
明日は友人を集めての牡蠣パーテイーだ。奇しくも友人の26回目の結婚記念日と重なった。
周囲の状況、自分の置かれている、いや置いた状況により周りにいる人たちも変わっていく。今子育てが一段落したところでもあり、今まであまり連絡を取らなかった昔の友人にも会う機会が増えた。

本当にたくさんの方々にお世話になりここまできたものだと思う。

中でも家族はそれこそ良い時も悪い時も支えあったかどうかは自信ないけど一緒にいた。

子育ては螺旋階段のようだ・・と以前宮坂さんに言われたことがある。彼女は野口整体の先生で道子が生まれた1994年にブリュッセルに移り住んできてくれた。なんという神のお導きか!彼女のおかげで私は活元運動をきちんと学び愉気を実行した。
今はできなくてもまためぐってくるコーナー、演奏旅行が多く不在だったことの多い私にとってその言葉がどれほど励みになった事か!
今しかない!いったいどれを優先させるのか?永遠のクエスチョンだ。

2018年、年の瀬・・という感じは全くしない。
日欧行き来してると真っ先に薄れるのがこの「待つ」感覚・・・
日本にいた10月は「今年も後残り2か月か~」と感慨にふけったものだ。しかしいざヨーロッパに帰ってきて怒涛の如くブリュッセルとマストリヒト往復のレッスンを繰り返し、またバッハプロジェクトをやって誕生日も週一杯祝ってもらったりした。ありがとう。
そのうちに「あれ?クリスマス??」みたいに学校も閉められ故郷に帰っていく生徒達も多い。今年は私はお正月までこちら。

明日の牡蠣パーテイーは牡蠣100個の他にフレンチシェフのイナダさんが鴨も子羊も持ってきて料理してくれるという。前述の友人は彼の事。奥さんアンちゃんとの結婚記念日だ!
その準備の中、娘が帰ってきてソファで爆睡している。実家の良さだよなあ~と一人悦に入る私がいる。
思えば自分自身61歳にもなってまだ実家とブリュッセルの家族との間を行ったり来たりしている。今では大あくびもまた大笑いも活元会の時となった。それもありがたい話だし面白いではないか!こうやって人の輪は続いていく、輪と輪が重なり合い和を生む・・・なんてキザな事は言うまい。

クリスマス、例年義母を迎えてのディナー、この時とばかりに夫バートは張り切ってコンソメスープに挑戦する。ベルギー人、特にフランドル地方の人のスープ好きは有名だがクリアコンソメとなるとかなりハードルは高い。前の日から肉を冷水に入れて・・まるでこぶだしみたい!
試験で忙しい左門、こちらの大学は1月15日ぐらいから1期目の大きな試験期間となり早い子は高校生からブロキュスといい試験勉強期間とする。クリスマスも新年も実は「そんなことやっていられない」の感覚だ。息子は以前あまり勉強せず・・・昨年ぐらいから歯車がかみあい始めたのか、そろそろ何とかしなきゃと思ったのか真剣にやりだした。特に今期は来年エラスムス交換留学でフィンランドに行けるかどうかの瀬戸際だ。
娘は3月からの展覧会の絵を描くので忙しい。
ディナー時にはそれでもみなそろってラッキー君も嬉しい事!

ディナーは滞りなく終わり、プレゼント交換も楽しく・・
そのころから道子の様子が変だ。なんだか気持ち悪い、おなか変・・・
だんだん悪化してきてその晩はついにトイレ友達の吐き下し。私も少しは付き合って背中さすったり・・
朝になっても青い顔に熱出した。測ると38度4分もある。思えば2日前から彼氏がやはりお腹の風邪で大変だったらしい・・・うつって家に持ってきて!と怒ってみても始まらない。
寝ずの夜が明け日中は居間でトランプしているそばでソファで寝てる彼女、一人でベッドにいるよりは安心するという。義母は普段は寡黙であまり語らず、独り暮らしでともすれば自分の世界に閉じこもって会話に混じらなかったりするがトランプやり始めたら凄い。目付きが違う。私などよりよっぽど駆け引きに長け、勝負にこだわる。ここで親子、バートとオーマ、こちらではそう呼ぶ、が熱気を込めてやりあっているのもまたこれ親子の絆だ!
彼女がアントワープに帰り、夜になって犬の散歩をしていたら今度は私がおかしい。
お腹の風邪か、冷えか?マストリヒト風邪の最後?お腹の大掃除になった。やはり体力消耗したのかもしれない。翌朝は二人で平熱以下の34度台!久しぶりに昨日から使った体温計だったが昨晩は道子38度4分あったのだから体温計が壊れているのではないだろう。
野口整体では風邪をひいて熱をだしてもその時は割と動いていてもよいけれど平熱以下の時は気を付けろという。確かに戦い終わった身体を休ませる急所なのだ。病み上がりは気を付けて、も遠くない処置法だと思う。
かくして母子で居間でぐたぐた。私はカーペットの上で穴おい活元またやって道子はソファで犬と寝っ転がり、なんだかゆっくーりした時間を過ごした。
これが一番のクリスマスプレゼントだったかもしれない。

離れていてもこうやって螺旋階段の途中でまた出会う事がある。

ありがとう!またの機会を楽しみにしてます。



                   ブリュッセル2018年12月26日

















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