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堀米ゆず子(ヴァイオリン)Yuzuko Horigome, Violin

東京生まれ。アマチュア音楽家の両親、また同居していた従妹のヴァイオリンを聞きながら、4歳でピアノを、5歳でヴァイオリンを始める。
久保田良作からヴァイオリンの手ほどきを受け、桐朋学園子供のための音楽教室、高校、大学と進み、1975年より江藤俊哉に師事して研鑽を積んだ。

1980年、ブリュッセルのエリーザベト王妃国際音楽コンクールで優勝。
これをきっかけに、一挙に世界各地への演奏活動を開始した。
クラウディオ・アバド、アンドレ・プレヴィン、クルト・マズア、シャルル・デュトワ、リッカルド・シャイー、エーリヒ・ラインスドルフ、小澤征爾、イワン・フィッシャー、サイモン・ラトル、シャンドール・ヴェーグ、ウラディーミル・アシュケナージ、ヘルベルト・ブロムシュテッドをはじめ、多くの著名指揮者と演奏している。

これまでに、ロンドン響、ニューヨーク・フィル、コンセルトヘボウ管、ボストン響、フィラデルフィア管、ロサンジェルス・フィル、ピッツバーグ響、シカゴ響、トーンハレ管、ベルリン・フィル、ベルリン・ドイツ響、ウィーン響、ミラノ・スカラ座管、モントリオール響、新日本フィル、バーミンガム市響、チェコ・フィル、サンクトペテルブルク響、モーツァルテウム・カメラータ・アカデミカ・ザルツブルク、アカデミー室内管など、数々のオーケストラと共演している。

また、マールボロ音楽祭を始め(米国内及び日本へのツアーを含む)、ロッケンハウス、タングルウッド、ラ・ホヤなど世界著名な音楽祭にも頻繁に招かれ、ルドルフ・ゼルキン、マルタ・アルゲリッチ、今井信子、ミーシャ・マイスキー、チャールズ・ナイディック、ジャン=マルク・ルイサダ、アブデル・ラーマン・エル=バシャ、ギドン・クレーメル、ヤーノシュ・シュタルケル、アントニオ・メネセスといった優れたアーティストと室内楽を演奏している。

1990年以降、今井信子、トーマス・ツェートマイアー(後にパメラ・フランク)、アントニオ・メネセスと共に、東京のカザルス・ホールのレジデント四重奏団であるカザルス・ホール・クァルテットを結成した。
このクァルテットは6回の日本ツアーを行い、いずれも好評を博した。

東京、サントリーホールで、マルタ・アルゲリッチと共演した後、彼女に招かれ、アルゼンチンツアーを行う。またルガーノ音楽祭へも招待を受けている。

2003年から2006年にかけて、日本で児玉桃とモーツァルトのソナタほぼ全曲を演奏し人々の心に残るシリーズとなった、また2005・2006シーズンには、ピアニストのジャン=マルク・ルイサダと共にフランスと日本をツアーし、その一部はNHKでも放送された。

2008年、メシアンイヤーにちなみ、名クラリネット奏者、チャールズ・ナイディックと演奏したメシアンの「世の終わりのための四重奏曲」は、NHKによってDVDが制作された。

2008年から2010年においては、アブデル・ラーマン・エル=バシャとの共演で、日本とヨーロッパにおいてベートーヴェンのソナタ全曲を演奏した。

またヨーロッパではフィリップ・グラフィン、アブデル・ラーマン・エル=バシャ、ロジャー・チェイス、ユルン・ルーリングと「コンソナンス」というグループを結成し、オランダ、ベルギー、また日本でもツアーを行った。

2010年1月、日本ツアー中に、急病のため演奏できなくなったソリストに代わって、急遽広上淳一指揮NHK交響楽団のコンサートで演奏した。
その模様はNHKで生放送され、彼女の演奏はシーズン最高のものであったとメディアに絶賛された。

堀米ゆず子はソニー、CBS、DENON、TRING、ロッケンハウス・エディション、カメラータ東京、ダブリングハウス・ウント・グリム、TALENT、NAMI、GAILLY、PAVANEの各レーベルに録音している。バッハ、ヴィターリ、ヴェラチーニ、モーツァルト、ベートーヴェン、ブラームス、シューベルト、ブルッフ、メンデルスゾーン、チャイコフスキー、ドヴォルザーク、ラロ、ヴュータン、パガニーニ、シベリウス、ドビュッシー、ラヴェル、フランク、グラナドス、デ・ファリャ、サラサーテ、ショスターコヴィチ、バルトーク、武満、エネスコ、デュティユー、三善、望月、権代 野平、細川の協奏曲や室内楽、ソロ作品の録音がある。

堀米ゆず子の日本での非常に高い人気を受けて、複数の日本人作曲家が彼女のためにヴァイオリン独奏曲を書いた。
このプロジェクトは22世紀クラブの企画により、「堀米ゆず子、ヴァイオリンウオークス、音楽の旅、抒情を求めて」と名付けられ、5年のうちに東京と京都で開催された。またその演奏を全てライブ録音。今日好評発売中である。

今後の活動として、堀米自身の発案によるプロジェクト「バッハ-ブラームスの世界」では、今後3年間に渡り、バッハとブラームスの ソロ、室内楽作品を演奏していく計画である。

ソリストや室内楽奏者としての活動のかたわら、ブリュッセル王立音楽院の教授として、後進の育成にも取り組んでいる。
学生にピアノ伴奏をつけられる彼女の能力は非常に貴重である。
その指導力が高く評価され、カリフォルニア、日本、フランス、デンマークで頻繁にマスタークラスも行っている。

このような多忙の中、堀米ゆず子は、スケジュールが許す限り、国際的音楽コンクールの審査員の要請に応じており、ベルギーのエリーザベト王妃国際音楽コンクールや日本の仙台国際音楽コンクール、アメリカのインディアナポリス・ヴァイオリン・コンクールなどで審査員を務めている。

2010年12月にはこれらの活動を通しての社会貢献の成果として
BS-TBS制作「未来へのおくりもの」にも出演した。

パリ高等音楽院、ケンブリッジ、トリニテイーカレッジ、ホリゴメ・インイタリーマルケ州でのマスタークラスを行っている。2015年9月よりマストリヒト大学音楽アカデミー教授に就任。2016年より仙台国際音楽コンクール審査委員長に就任。

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