おばあちゃんとの散歩

今年87歳になる母は今でも毎朝起きると散歩に出かける。「ゆっくりゆっくり」と言いながら結構小1時間歩いてくる。また毎月一度は京王線に乗って高尾山まで出かける。「今日は行けた!!今日は富士山が見えた」と毎回達成できた事の喜びを伝える声がブリュッセルまで届く。

私も東京に戻り時差で眠れなかった朝などたまに付き合う。体内真夜中時間に朝の光はまぶしいが普段いない代わりにせめてもの親孝行・・などと言った気持ちもあるが、早朝外の空気を吸って母との会話をする時間は良いものだ。

ブリュッセルでは実はその逆・・娘に「付き添われて」森を散歩したりする。

雪に見舞われた、師走の一日、ほとんど運動、歩くことをしない私に「ママ、きれいだから森行こう」と娘が誘ってくれた。この頃学校も忙しいし子供たちなど家にいると言っても矢のように入ったり出たりする事が多い。当たり前だ。私自身かなりのマイペースでやってきたからその気持ちはよくわかる。
いつもの朝練、ヴァイオリンはいいか・・と外に出ることにした
肌を刺すような空気が気持ちよい。昨日の雪にきらきら日が当たっている。晴天だ!

数年前凍った道ですってんころりんして頭をぶつけたことがある。その時もそばを歩いていたのは娘だったなあ~びっくりした彼女は今でも「転ばれたら大変」と気を配る。
だから一歩一歩ふみしめながら・・・

まだ人の歩いていない雪道のきれいな事。きゅっきゅっと音を立てながら歩く。

日本とブリュッセルの二重生活になって久しい。
親心、家族への想い・・子供たちが成人してこちらもその分年も取る。出産、子育てと髪をふりみだし、「忙しい、忙しい」と邁進していたように思っていた?頃の事を振り返ると、懐かしさもある。今になってどちらかというとその頃蚊帳の外?に近かった夫の心労も分かる気がする。若い人たちの仕事と家庭の両立、その際の夫の存在という難しい問題にも女性の立場だけはなく夫の大変さもある、という事だ。だんだん「ま、いいか、お互い様」と思う事、これを妥協と取らず「成長なんですよ」と言ってくれた人生の恩師がいる。

親の姿を見て自分の年老いた姿を想像できる。
自然、娘にはもう「おばあちゃんのマネ」をしている自分がいて自ら笑ってしまう!

娘役と母親役を楽しんでいる。
                    2015年1月

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