久しぶりのお正月

3年ぶりで子供たち連れてのお正月だった。
親戚、友達、いろいろな方に会えた。
買いものもいっぱいした!

子供たちは1週間早く帰り、私は仕事のため残った。
彼らはこんなことができるぐらい大きくなったのだ。

道子は日本での丁寧な対応、お店の人たちの親切さに比べヨーロッパに着くなり「ありがとう」も「いらっしゃいませ」もない店員の態度に「ああ、帰ってきたんだ・・・」と悲しくなった面もあったらしい。

私は逆にミュンヘン空港の空調、家の安定した温度にほっとした。

日本は寒かった・・・木の一軒家の寒さはいくらヒートテックをはいてもままならない。
知らずに冷気がこみ上げてくる。
外のほうが気持ち良い。オーバー着て気持ち良く歩き電車に乗る。最初は「ああ、あったかい」と思うのだがすぐにお尻の下からの暖房で、もうコートなど着ていられなくなる。それでも脱ぎ着が思うようにできない混雑の場合など、本当に汗びっしょりで呼吸も苦しいくらいだ。
やっとの思いで降りると「ひゅ~」と冷たい風が吹く。
当たり前だ!冬なのだから。

こうやって出た汗は冷え、体調が崩れる・・・

考えてみると夏は逆だ。

外で思い切り汗が出た後の冷房車、特に時差のある期間はよほど気をつけないと頭が痛くなる、腕が痛くなる等、とんでもない冷房の恩恵にあやかることになる。

電力不足??
節電???

それより何より、人々の感覚がマヒしてはいないだろうか?

なぜあのような自然と対峙する効果を人工的に作り出して、そのおかげで病気も作りだしてしまっているのだろうか・・・

ブリュッセルのアパートに帰ってきてみてその安定感を感じるのは「ヨーロッパ」という土地の特徴にある。地震もなければ台風もない、川が氾濫することもなければ、竜巻が起こることも少ない。地面と言うものはゆるぎなくある。建物の中の温度も環境も一定に保つのは容易なことだ。
それにヨーロッパの夏には湿気はない。
いくら暑くても夕刻になれば涼しい風が吹く。いや影に入ればしのげるのはギリシャ・クレタ島のクノッソス宮殿を真昼間の2時に訪れた時に実感した。

日本の四季折々の季節に即した生活は、ちょっとしたがまんやらそこに吹く良い風・・などの気持ち良さで成り立ってきたのだと思う。今、その感覚が脅かされている・・と感じるのは私だけだろうか。

福島・・の放射能で目を三角にしてその影に「おびえつつ」生活する前に身の回りの無駄、いらないもの・・を見てみたいと思う。

それと同時に活字を通して、メデイアを通して頭から入る知識だけではなく五感、六感を研ぎ澄ませたい。
自らの快、不快がきちんとわかるようになれば他人のそれもおのずから尊重するようになる・・と私は思う。

さて!2012年スタートです。

2012年1月16日 ブリュッセル
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