「ひまわり」
昔、マルチェロ・マストロヤンニとソフィア・ローレンの出演したイタリア映画「ひまわり」を見た。強烈なひまわり畑、さんさんと輝くイタリアの太陽、あわだたしい結婚のあと、すぐ旅立つ彼。
時がたち・・・・
待ち続ける彼女はついに決意してロシアに出かける。彼の赴いた戦地だ。
そこで見たものは?
新しい家庭を築き幸せそうな夫、あの時あふれ出たソフィア・ローレンの涙はまだ鮮明に記憶に残っている。
「必ず帰るから」と言いつつ、結局彼女との生活より新しい家庭を取った男。
再会のシーンもまた「ひまわり」畑。
悲しい音楽が耳について離れない。まるで今そのひまわり畑にいるようだ。
トルコの旅行中、たくさんのひまわり畑を見た。延々と続くその様は南国の象徴のようだ。
大きな種・・・は買ってきて今でもブリュッセルで食べている。
おいしい。
その種を食べながら、そして背の高いひまわり畑に隠れながら、第一次世界大戦を繰り広げたのはロシアとドイツ、ウクライナ地方の話だ。
福島ではひまわりを育てて放射能に汚染された土の中の要素を組みあげて土壌をきれいにしようという試みがある、と聞いた。
「ひまわり」にはあの花の華々しいイメージとは裏腹にいつも悲しい物語がある。
ネットで「じょんがら節」の映像を見た。なんとも心にず~んときた。
日本の夏祭りも盆踊りも太鼓をたたきつつ霊を慰める供養も、日本人の魂だ。
夏も終わりつつ・・・秋を迎えて疲労が出ることだろう。過労に倒れないでほしい。
皆さんの心身の安全を祈る。
2011年8月21日 ブリュッセル